■UCCコーヒー博物館
神戸ポートアイランドから、コーヒー文化を発信中!?UCCコーヒー博物館

‘PRIDE OF KOBE’の、記念すべき取材第一弾は、UCCコーヒー博物館。ここは、1987年にオープンし、今年で22年目を迎える。まさにポートアイランドの象徴的な存在だ。今回はUCCコーヒー博物館の楠館長に直接お話をうかがうことができた。
行かないとわからない!?コーヒーの奥深さ
UCCは1933年「上島忠雄商店」としてスタートした。当初は食品全般を扱っていたが、その後コーヒーに特化した。神戸には明治からコーヒーを扱う店があったとされ、神戸港からも多くのコーヒー豆が輸入された。神戸は昔からコーヒーの街だったのだ。
創業者の上島忠雄氏には、コーヒーを単に売るだけではなく、コーヒーの文化を広めていきたいという強い思いがあり、そのために博物館を作りたいと考えていた。その思いが実現し、ここに博物館ができたというわけだ。
コーヒー豆はご存知の通り、輸入品。だから生産や製造工程を間近で見ることはできない。UCCコーヒー博物館では、こうしたコーヒーの栽培・加工・輸出の過程に至るまで、わかりやすく丁寧に展示されている。コーヒーはよく飲むけれども実態はよくわからない、そんな僕らにコーヒーの真実を伝えてくれるのだ。

展示で僕らが驚いたのは、コーヒー栽培の難しさ。産地はブラジルとか暖かいところだし、簡単に育つのだろうなんて思っていたけれど、コーヒーはわりとナイーブ。特殊な気象条件が必要なのだ。そしてもう一つ驚いたのは、コーヒー豆の鑑定の細かさ。ブラジル、コロンビア、ジャマイカなど産地はたくさんあるコーヒー豆だが、これを「クラシフィカドール」と呼ばれる専門の鑑定士が、豆の色、大きさ、味、香りなどを鑑定するのだそうだ。まさにコーヒー職人の技!
バリスタを目指せ!‘UCCコーヒーアカデミー’
博物館で開催されているUCCコーヒーアカデミーは、気軽に楽しくコーヒーの魅力を体験し、コーヒーの知識や技術を得て、コーヒーの専門家を目指す講座だ。受講者は日本全国から来ており、その数は年間約1000人に上る。おいしいコーヒーの立て方を知りたいという人から、カフェのオープンを目指したいという人まで、受講者の目的もさまざま。講座はベーシックコース、プロフェッショナルコース、スペシャリストコースに分かれ、段階別に受講できる。「今後はコーヒーに合うお菓子の作り方とか、カフェを開業するためのコースも開催したい」、とは楠館長の意気込みだ。
ワールドバリスタチャンピオンシップ2007でベストカプチーノ賞を受賞した宮前みゆきさんは、ここUCCコーヒーアカデミーで練習していたとか。宮前みゆきさんは現在UCCグループに所属し、アカデミー講師も勤めている。こんな有名人に教えてもらえるなんて、UCCコーヒーアカデミーでしかできない経験だ。
本格派コーヒーの豊かな香りを体験しないか?

コーヒーについて学んだら、やはり美味しいコーヒーを飲みたくなる。UCCコーヒー博物館にはカフェが併設され、期待どおりのそれは美味しいコーヒーを味わえる。産地の個性をダイレクトに飲めるストレートコーヒーから、カフェ・オ・レにシェリー酒と生クリームとくるみをトッピングした「カフェ・ウォルナット」のように飲み方を工夫したコーヒーまで、メニューも豊富。僕が飲んだのは「ターキッシュ・コーヒー」。ほんのり苦く、ほんのり甘い!僕はコーヒーを飲む習慣こそないけれど、ここのコーヒーは本当に美味しくて大ファンになってしまった。

カフェの他にも、館内にはミュージアムショップがある。大切なヒゲがコーヒーにつからないようなコーヒーカップとか、コーヒー豆の形をしたカフスボタンとか、ちょっと変わったコーヒーグッズが購入できる。ちなみに僕はコーヒーの樹を買ってみた。余談だが、博物館の中央にはコーヒー豆でできた怪獣のマメゴンがいる。ちょっとゆるいキャラだけど、なかなかかわいいので必見だ。
取材後記
まずは、取材をお受けいただいた楠館長に感謝いたします!実は僕らは取材が初めてで要領を得ておらず、ご迷惑おかけしました。
僕が今回UCCコーヒー博物館を取材して感銘を受けたのは、挑戦する気持ちです。ポートアイランドで22年目と言うけれど、コーヒーアカデミーを始め、常に前進して新しい事を展開していく。創業者の上島忠雄さんの気持ちが脈々と受け継がれているように感じました。楠館長から、ポートアイランドの学生へ、「若い頃は失敗しても良いからいろんな事を経験して欲しい。そしていろんなことをしてポートアイランドの住民に良い刺激を与えて欲しい。」というメッセージをいただきました。期待にこたえられるよう、僕らも頑張りたいと思います!
近年アメリカ型のコーヒーショップが躍進し、コーヒーを趣向する層が拡大した反面、コーヒーを楽しむ個性みたいなものが薄れてきたとも言われます。コーヒー文化を改めて広めるという意味で、今後のUCCコーヒー博物館の意義は大きいのだと感じました。
(2008年10月、取材者:谷野)
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